採用計画・新卒採用

新卒採用の年間計画の立て方|政府の日程ルールとインターンシップの扱いを踏まえた計画表

新卒採用の年間計画は、他社の動き出しの時期から決めるのではなく、入社時期と必要人数から逆算し、インターンシップ、広報、選考、内定、入社までの各段階で「誰が、何を、いつまでに」行うかを一つの表にまとめます。

そのうえで、政府が経済団体等に要請している就職・採用活動日程と、インターンシップを採用選考に活用する際の扱いを確認し、学生の学業への配慮を計画に織り込みます。本記事の成果物は「新卒採用の年間計画表」と「段階別の確認表」です。

1.政府の日程ルールを確認する

厚生労働省によると、2027年度卒業・修了予定者(2028年3月卒業予定者)の就職・採用活動は、広報活動の開始が卒業・修了年度に入る直前の3月1日以降、採用選考活動の開始が卒業・修了年度の6月1日以降、正式な内定日が卒業・修了年度の10月1日以降とされています。日程は2025年12月26日の関係省庁連絡会議で取りまとめられ、2026年3月24日に経済団体等へ要請されています。厚生労働省「大学等卒業・修了予定者の就職・採用活動時期について」/内閣官房「就職・採用活動に関する要請」。

同連絡会議の資料は、この要請が企業の採用活動を法的に拘束するものではないとしつつ、学生が学業等に専念し安心して就職活動に取り組める環境の実現を目指すものと説明し、現行の日程ルールと実態の乖離を指摘しています。「2027年度卒業・修了予定者の就職・採用活動日程に関する考え方」。2026年3月24日の大臣会見では、2028年度以降の卒業生について見直しに向けた検討を行っているとされています。内閣府特命担当大臣記者会見要旨(2026年3月24日)。2029年3月以降に卒業する学生を対象とする計画では、最新の要請を確認してください。

2.インターンシップの扱いを確認する

厚生労働省のページでは、専門活用型インターンシップ(産学協議会が2022年4月に取りまとめた類型のタイプ3)を活用した人材について、卒業・修了年度に入る直前の春休み以降のタイミングで活用すること、インターンシップ後の採用選考を経ることの2要件を満たす場合は、6月の採用選考開始時期にとらわれないとされています。出典:厚生労働省。自社のプログラムがどの類型に当たるか、学生情報をどの時点で採用選考に使うかを、計画段階で決めておきます。

3.入社時期から逆算して年間計画を作る

新卒採用の年間計画表

入社予定日と配属先別の採用人数/求める人材の要件と、入社後の育成計画/インターンシップの目的・類型・時期・定員/広報の開始時期と手段(大学、自社サイト、説明会)/エントリーと選考の段階・時期・担当/内定日と内定者への連絡・フォローの計画/辞退を見込んだ内定数の仮定/各段階の担当者と社内の繁忙期の重なり/予算。

段階決めること社内で確認すること
計画(入社の1年半〜2年前)採用人数、要件、予算事業計画・人員計画との整合
インターンシップ目的、類型、内容、受入れ部署受入れ部署の負荷、学生情報の扱い
広報開始時期、伝える仕事の内容と条件求人で明示する労働条件の準備
選考段階、評価基準、面接官学業への配慮(授業・試験期間を避けた日程)
内定〜入社内定通知、連絡頻度、入社前の案内内定辞退の理由の記録、配属の決定時期

採用人数は人材ポートフォリオ、採用費は年間の採用予算、他の人事業務との重なりは人事年間計画で確認します。求人時の労働条件の書き方は労働条件明示の点検表を使います。

4.架空例:従業員150名の会社が初めて計画を作る

以下は顧客実績ではない架空例です。

項目架空の記入例
採用人数営業3名、技術2名(2028年4月入社)
インターンシップ技術職向けに5日間の就業体験。受入れ部署の繁忙期を避けて夏に実施
広報3月から自社サイトと大学のキャリアセンター経由で募集
選考書類、適性検査、面接2回。6月以降に最終面接を設定
内定後月1回の連絡、配属予定部署との面談を入社前に2回
見直し辞退理由と各段階の通過者数を記録し、翌年の計画へ反映

5.研究から言えること、言えないこと

Zhao・Liden(2011)は、米国の122組のインターンと受入れ先上司を3時点で追跡し、インターンシップの60%が受入れ先からの内定につながったこと、採用されたいインターンは自己宣伝や迎合の行動をとりやすく、それが内定の可能性を高めたこと、採用したい組織はインターンの創造性に開かれた態度を示し、それがインターンの応募意向を高めたことを報告しています。原著論文(Journal of Applied Psychology)/PubMedの書誌・抄録。

この研究は米国のインターンシップを対象としており、日本の日程ルールや類型を前提にしたものではありません。また、印象管理の行動が内定に影響しうることは、インターンシップ中の評価が仕事の能力だけを反映するとは限らないことも示唆します。本記事では、インターンシップを採用選考に使う場合に評価基準を事前に決める理由として参照しています。計画表・確認表はCareerSync編集部の設計例です。

よくある質問

他社が早く動いているので、日程ルールより前に選考を始めてもよいですか?

要請は法的拘束力を持つものではないとされていますが、学業への配慮を目的として経済団体等に要請されています。早期の接点を設ける場合も、類型や学生情報の扱いを確認し、学生に選考の有無と時期を明確に伝えてください。

内定辞退を減らすには何から始めればよいですか?

辞退の理由を記録し、内定後の連絡と配属の説明の時期を見直します。内定承諾の確認表と候補者への連絡設計を参照してください。

まず、入社予定日から逆算して、選考の最終日と内定通知日の2つだけを年間カレンダーに書き込んでください。採用戦略・採用ブランド支援では、新卒採用の計画、インターンシップの設計、選考基準、内定後のフォローを一続きで整えます。

出典確認:2026年11月6日。就職・採用活動日程やインターンシップの扱いは年度ごとに変わる可能性があるため、最新の要請を内閣官房・厚生労働省・文部科学省・経済産業省の公表資料でご確認ください。計画表、確認表、架空例はCareerSync編集部の設計例であり、特定企業の実績ではありません。

この記事はCareerSyncの支援方針・実務上の考え方を整理したものです。個別の顧客事例や成果の報告ではありません。

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